“かっし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
甲子50.0%
戞矢25.0%
華氏25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ことし甲子かっしの暮春、日曜日にもあらず大祭日にもあらぬ日なり。前夜の雨に表通おもてどおりも砂ほこりをさまりて、吹き添ふ微風に裏町の泥濘ぬかるみも大方はかわきしかと思はれし昼過。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
虹汀さらば詮方せんかたなしと、竹の杖を左手ゆんでに取り、空拳を舞はして真先まっさきかけし一人のやいばを奪ひ、続いてかゝる白刃を払ひ落し、群がり落つる毬棒いがぼう刺叉さすまた戞矢かっし/\と斬落して
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
しかも河童は皮膚の下によほど厚い脂肪を持っているとみえ、この地下の国の温度は比較的低いのにもかかわらず、(平均華氏かっし五十度前後です。)着物というものを知らずにいるのです。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)