“かぜけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
風邪気92.3%
風気7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紋羽二重もんはぶたへ肉色鹿子にくいろがのこを掛けたる大円髷おほまるわげより水はるばかりに、玉の如きのどを白絹のハンカチイフに巻きて、風邪気かぜけなどにや、しきり打咳うちしはぶきつつ、宮は奥より出迎に見えぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
風邪気かぜけで熱のある頭の重たさに悩んでいたのだが、そんな気持は消えてしまって、はげしく動悸どうきのする胸を押えてたたずんでいた。彼の頭には、下敷になった二人の事ばかりが渦巻うずまいていた。
九月一日 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
夕飯が終えるとお祖母ばあさんは風気かぜけだとかで寝てしもた。背戸山の竹に雨の音がする。しずくの音がしとしとと聞こえる。その竹山ごしに隣のお袋の声だ。
隣の嫁 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)