“かすづけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
粕漬91.7%
糟漬8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
豊島氏はさけが大好きである。この頃は毎日晩酌のぜんに、生鮭なまざけ塩鮭しほざけ粕漬かすづけの鮭なぞが、代る代るつてゐるかも知れない。僕はこの本をひろげる時には、そんな事もまた思ふ事がある。
本の事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
到来物たうらいもの粕漬かすづけを送つたり、掘立ほりたての山の芋を寄こしたりして、そのたんび一寸ちよつと絵の事をも書き添へておくが、画家ゑかきなどいふものは忘れつぽいものと見えて、粕漬や山の芋を食べる時には
如水は城中へ矢文を送つて和睦をすゝめる第一段の工作にかゝり、ついで井上平兵衛を使者に立てゝ酒二樽、糟漬かすづけほう十尾を進物として籠城の積鬱を慰問せしめる。
二流の人 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)