“おおよろい”の漢字の書き方と例文
語句割合
大鎧100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、本文ほんもん通り、黒革縅くろかわおどし大鎧おおよろい樹蔭こかげに沈んだ色ながらよろいそで颯爽さっそうとして、長刀なぎなたを軽くついて、少しこごみかかった広い胸に、えもののしなうような、智と勇とが満ちて見える。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
猿之助の横川覚範にかえってぎ立てられる形で、大鎧おおよろいをきて重いかぶとをかぶって奮闘する彼の太刀先や足どりがとかくにみだれがちであるのを、私ははらはらしながら見物していた。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
が、正成はなお、たての上にあぐらして、いま駅門に馬をつないだ和田助家と楠木弥四郎の報告をうけていた。大鎧おおよろいは脱いで、うしろに置き、そこにはまた、童武者の蔦王つたおうが、居眠っていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)