“いろりばた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
囲炉裏端28.6%
囲炉裏側14.3%
囲炉裏縁14.3%
囲炉裡側14.3%
囲炉裡端14.3%
炉端14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
病む子を遙々はる/″\見舞はうとして出立の支度を整へた遠い故郷の囲炉裏端いろりばたで、真赤に怒つてゐるのならまだしも、親の情をしりぞけた子の電文を打黙つて読んでゐる父のさびしい顔が
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
囲炉裏側いろりばたに腰かけて渋茶しぶちゃ馳走ちそうになって居ると、天幕から迎いの人夫が来た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
鬱々くさくさするような降雨あめふりの日には、お島はよく浜屋へ湯をもらいに行って、囲炉裏縁いろりばたへ上り込んで、娘に東京の話をして聞かせたり、立込んで来る客の前へ出たりした。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
この囲炉裡側いろりばたへは、毎夜のように客が集まって来て、無聊なままに世間話をした。
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そこにおいて、終生……つまらなく言えば囲炉裡端いろりばたの火打石です。神聖に云えば霊山における電光です。瞬間に人間の運命を照らす、仙人の黒き符のごとき電信の文字を司ろうと思うのです。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
比較的裕福な家の炉端いろりばたがその臨時の店棚みせだなとなる。