“いざよい”の漢字の書き方と例文
語句割合
十六夜100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
汚れたかわら屋根、目にるものはことごとせた寒い色をしているので、芝居を出てから一瞬間とても消失きえうせない清心せいしん十六夜いざよい華美はでやかな姿の記憶が
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
狂言は黙阿弥もくあみの『小袖曽我薊色縫こそでそがあざみのいろぬい』で、小団次こだんじ清心せいしん粂三郎くめさぶろう十六夜いざよい三十郎さんじゅうろう大寺正兵衛おおでらしょうべえという評判の顔あわせ。
だが、そのとき、殺気をなごめるようにぽっかりと光芒こうぼうさやけく昇天したものは、このわたりの水の深川本所屋敷町には情景ふさわしい、十六夜いざよいの春月でした。