“いえども”の漢字の書き方と例文
語句割合
雖100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしは炎暑の時節いかに渇(かっ)する時と雖(いえども)、氷を入れた淡水の外冷いものは一切口にしない。冷水も成るべく之を避け夏も冬と変りなく熱い茶か珈琲(コーヒー)を飲む。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
其(その)中に七十余の老農ありて言ふには、昔此(この)村に産婦あり。俄(にわ)かに狂気して駆け出でけるが、鷲峰山(しうぶせん)に入りたり。親族尋ね求むと雖(いえども)、終(つい)に遇(あ)ふこと無しと言ひ伝へたり。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
自然派の作物は狭い文壇の中(なか)にさへ通用すれば差支ないと云ふ自殺的態度を取らぬ限りは、彼等と雖(いえども)亦自然派のみに専領されてゐない広い世界を知らなければならない。
文芸とヒロイツク (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)