『卜居(ぼっきょ):津村信夫に(つむらのぶおに)』
この家のすぐ裏がやや深い谿谷になっていて——この頃など夜の明け切らないうちから其処で雉子がけたたましく啼き立てるので、いつも私達はまだ眠いのに目を覚ましてしまう程だが、——それでも私はその谿谷が悪くなく、よく小さな焚木を拾いがてらずんずん下 …