『穴（あな）』

彼の出した五円札が贋造紙幣だった。野戦郵便局でそのことが発見された。 ウスリイ鉄道沿線Ｐ—の村に於ける出来事である。 拳銃の這入っている革のサックを肩からはすかいに掛けて憲兵が、大地を踏みならしながら病院へやって来た。その顔は緊張して横柄で …

著者	黒島伝治
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出	1928（昭和3）年
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約23分（500文字/分）
朗読目安時間	約38分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

念（こゝろ） 偽（に） 凋（しお） 自（おのずか） 札（さつ） 鰌髭（どじょうひげ） 跛（びっこ） 蟇口（がまぐち） 蜥蜴（とかげ） 皺（しわ） 獰猛（どうもう） 渡（わた） 横痤（よこね） 掌（てのひら） 拵（こしら） 拘（かかわ） 喋（しゃべ） 叱咤（しった）

題名が同じ作品

穴 （新字新仮名）／ 蘭郁二郎 （著）

穴 （新字新仮名）／ 岡本綺堂 （著）