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再
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また
ふりがな文庫
“
再
(
また
)” の例文
信吾の
憤
(
いか
)
りは
再
(
また
)
発した。(有難う御座います。)その言葉を幾度か繰返して思出して、遂に、
頭髪
(
かみ
)
を
掻挘
(
かきむし
)
りたい程腹立たしく感じた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
而して彼を見る者は
聖父
(
ちち
)
を見るのであれば、心の清き者(彼に心を清められし者)は天に挙げられしが如くに
再
(
また
)
地に
臨
(
きた
)
り給う聖子を見て聖父を拝し奉るのであろう(行伝一章十一節)。
聖書の読方:来世を背景として読むべし
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
饒舌
(
しゃべり
)
ながら母親が
汲
(
くん
)
で出す
茶碗
(
ちゃわん
)
を
憚
(
はばか
)
りとも言わずに受取りて、一口飲で下へ
差措
(
さしおい
)
たまま、済まアし切ッて
再
(
また
)
復
(
ふたた
)
び読みさした雑誌を取り上げて
眺
(
なが
)
め詰めた、昇と同席の時は何時でもこうで。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
希有ぢや未曾有ぢや
再
(
また
)
あるまじと爲右衞門より門番までも、初手のつそりを軽しめたる事は忘れて讚歎すれば、圓道はじめ
一山
(
いつさん
)
の僧徒も躍りあがつて
歓喜
(
よろこ
)
び、これでこそ感応寺の五重塔なれ
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
と笑いながら、……もう向うむいて行きかける六蔵を
再
(
また
)
呼んで
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
『オイ、お
申婆
(
さるばあ
)
でねえか?』と、直ぐ
再
(
また
)
大きい声を出した。恰度その時、一人の人影が草履の音を忍ばせて、此家に入らうとしたので。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
一刀
(
いっとう
)
削
(
けずり
)
ては
暫
(
しばら
)
く
茫然
(
ぼうぜん
)
と
眼
(
め
)
を
瞑
(
ふさ
)
げば
花漬
(
はなづけ
)
めせと
矯音
(
きょうおん
)
を
洩
(
もら
)
す口元の愛らしき
工合
(
ぐあい
)
、オヽそれ/\と影を
促
(
とら
)
えて
再
(
また
)
一
(
ひ
)
ト
刀
(
かたな
)
、一ト
鑿
(
のみ
)
突いては跡ずさりして
眺
(
なが
)
めながら、幾日の恩愛
扶
(
たす
)
けられたり扶けたり
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
蛤の灯がほんのりと、
再
(
また
)
来て……
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『莫迦野郎!』と、信吾は
再
(
また
)
しても唸る様に言つて、
下唇
(
くちびる
)
を喰絞り、堅めた両の拳をブル/\顫はせて、恐しい顔をして突立つてゐる。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
何の
情
(
じょう
)
を含みてか
吾
(
わが
)
与
(
あた
)
えし
櫛
(
くし
)
にジッと見とれ居る美しさ、アヽ
此処
(
ここ
)
なりと
幻像
(
まぼろし
)
を写して
再
(
また
)
一鑿
(
ひとのみ
)
、
漸
(
ようや
)
く二十日を越えて最初の意匠誤らず、花漬売の時の
襤褸
(
つづれ
)
をも
著
(
き
)
せねば子爵令嬢の錦をも着せず
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
六は
再
(
また
)
指二本。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『僕こそ。』と言ひながら、男は
少許
(
すこし
)
離れて
鋼線
(
はりがね
)
の欄干に
靠
(
もた
)
れた。『意外な所で
再
(
また
)
お目にかかりましたね。
貴女
(
あなた
)
お一人ですか?』
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
牛の
鞦
(
しりがい
)
爰
(
ここ
)
に外れてモウともギュウとも云うべき言葉なく、何と珠運に云い訳せん、さりとて
猥褻
(
みだら
)
なる
行
(
おこない
)
はお辰に限りて
無
(
なか
)
りし者をと
蜘手
(
くもで
)
に思い屈する時、先程の男
来
(
きた
)
りて
再
(
また
)
渡す
包物
(
つつみもの
)
、
開
(
ひらき
)
て見れば
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
昨晩
(
ゆうべ
)
の座敷の樣子が、
再
(
また
)
鮮かに私の目に浮んだ。然うだ、菊池君の住んで居る世界と、私達の住んで居る世界との間には、餘程の間隔がある。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
昨夜
(
ゆうべ
)
の座敷の様子が、
再
(
また
)
鮮かに私の目に浮んだ。然うだ、菊池君の住んで居る世界と、私達の住んで居る世界との間には、余程の
間隔
(
へだたり
)
がある。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
お定は一寸
狼狽
(
うろた
)
へてお八重の顔を見た。お八重は
再
(
また
)
笑つて『一人だば淋しだで、お定さんにも行つて貰ふべがと思つてす。』
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『怎したけな?』と囁いてみたが返事がなくて一層
歔欷
(
すすりな
)
く。と、
平常
(
ひごろ
)
から此女の
穏
(
おとな
)
しく優しかつたのが、俄かに
可憐
(
いぢらし
)
くなつて来て、丑之助は
再
(
また
)
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『野村さんがお金を出したら、
要
(
い
)
らないつて云ふんですつて、其お竹さんと云ふ人が。そしたらね、それぢや
再
(
また
)
來いツて其儘歸したんですとさ。』
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『野村さんがお金を出したら、
要
(
い
)
らないつて云ふんですつて、其お竹さんと云ふ人が。そしたらね、それぢや
再
(
また
)
来いツて其儘帰したんですとさ。』
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『ホホヽヽ。』と
再
(
また
)
笑つて、『先生様ア、お
前様
(
めえさま
)
狐踊踊るづア、
今夜
(
こんにや
)
俺
(
おら
)
と一緒に踊らねえすか?
今夜
(
こんにや
)
から盆だず。』
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「実に巧い、モ一つ、モ一つ。」と
雀躍
(
こをどり
)
する様にして云つた小松君の
語
(
ことば
)
が、三四人の反響を得て、市子は
再
(
また
)
立つ。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
それからそれと仰々しく述べ立てて、今度は仕方がないから帰るけれど、必ず
再
(
また
)
自分だけは東京に来ると語つた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
不思議だナと考へて、半分廻しかけた頭を一寸戻して、
再
(
また
)
お芳の目を見たが、モウ似て居ない。似る筈が無いサと胸の中で云つて、思切つて寝返りを打つ。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『それぢや何だね、』と、健は
再
(
また
)
老女の方を向いた。『
此児
(
これ
)
の弟といふのが、今年
八歳
(
やつつ
)
になつたんだらう。』
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
黒い星は依然として黒い星で、見ても見ても、
矢張
(
やつぱり
)
同じ所にポツチリとして居る。一体何処の港を何日立ツて、何処の港へ行く船だらうと、
再
(
また
)
繰返して考へた。
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『こら、
家
(
うち
)
の嬶、お前は何故、今夜は酒を飲まないのだ。』と松太郎は
再
(
また
)
顔を上げた。舌もよくは廻らぬ。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
... 逢ひます、屹度
再
(
また
)
逢ひます。僕は君の外に頼みに思ふ人もありませんし、屹度
再
(
また
)
何処かで逢ひます。」と云ひますと、「人生は
左様
(
さう
)
都合よくは出来て居らんぞ。 ...
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
と、渠は小声に
抑揚
(
ふし
)
をつけて読み出した。が、書いてあるのは
唯
(
たつた
)
十二三行しかないので、直ぐに読終へて了ふ。と繰返して
再
(
また
)
読み出す。再読終へて再読み出す。
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『でも、』と渠は
再
(
また
)
目を落した。『でも、モウお決めになつてるんぢやないかと、私は思ひますがねす。』
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
そしたら其晩
再
(
また
)
來ましたの。野村さんは洋服なんか着込んでらつしやるから、見込をつけたらしいのよ。
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
不思議だナと考へて、半分𢌞しかけた頭を一寸戻して、
再
(
また
)
お芳の目を見たが、モウ似て居ない。似て居る筈が無いサと胸の中で云つて、思ひ切つて寢返りを打つ。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「痛苦の……生—活—の溝、」と、
再
(
また
)
口の中で云つて見たが、此語は、吾乍ら鋭い錐で胸をもむ樣な連想を起したので、
狼狽
(
うろた
)
へて「人生の裏路を辿る人。」と直す。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「
左様
(
さう
)
か、そんな病気なら、少し炭を持つて来て呉れ、湯を沸すから。」と
再
(
また
)
淋しく笑ひました。
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
密々
(
ひそひそ
)
と話声が起りかけた。健は
背後
(
うしろ
)
の方から一つ咳払ひをした。話声はそれで
再
(
また
)
鎮つた。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
と、健は、
然
(
さ
)
うして
擦
(
す
)
つた
揉
(
も
)
んだと果しなく
諍
(
あらそ
)
つてるのが、——校長の困り切つてるのが、何だか面白くなつて来た。そして、ツと立つて、解職願を
再
(
また
)
校長の卓に持つて行つた。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
眼をギラギラ光らして舌を出し乍ら、垢づいた首卷を卷いて居たが、階段を降りる時は
再
(
また
)
顏を
顰蹙
(
しか
)
めて、些と時計を見上げたなり、事務の人々には言葉もかけず
戸外
(
そと
)
へ出て了つた。
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
翌年の春の初め、森の中には未だ所々に雪が殘つてる時分お里は
再
(
また
)
見えなくなつた。
翌日
(
あくるひ
)
、老爺は森の奧の大山毛欅の下で、
裸體
(
はだか
)
にされて血だらけになつてゐる娘の屍を
發見
(
みいだ
)
した。
散文詩
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
必ず動いて居る筈だと瞳を据ゑる。黒い星は依然として黒い星で、見ても見ても、矢張同じ所にポッチリとして居る。一體何處の港を何日發つて、何處の港へ行く船だらうと、
再
(
また
)
繰返して考へた。
漂泊
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
甲田は
再
(
また
)
此男は嘘を言つてるのではないなと思つた。
葉書
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『そんなら、水つけたら
再
(
また
)
生
(
は
)
えるの?』
散文詩
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
母は、
再
(
また
)
かと顔を
顰
(
しか
)
める。
刑余の叔父
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『アーア』と
再
(
また
)
聞えた。
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
再
常用漢字
小5
部首:⼌
6画
“再”を含む語句
再度
再三
再従兄弟
再昨日
再建
再来年
再生
再現
再縁
趙再思
再造
再法庵
再従兄
再発
再興
一再
再挙
再會
再来
再応
...