“一刀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとかたな38.1%
ひとたち28.6%
いっとう14.3%
いつたう9.5%
いっぽん4.8%
いつぽん4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつもかかることのある際には、一刀ひとかたな浴びたるごとく、あおくなりてすがり寄りし、お貞は身動みうごきだもなし得ざりき。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
金蔵の首へかけた縄は放さなかったけれど金蔵の刀は避けられず、またしても左の額際ひたいぎわ一刀ひとたちやられた。血がほとばしって眼へ入る。
端折はしょりを高く取って重ねあつの新刀を引き抜き、力に任せてプスーリ一刀いっとうあびせ掛けましたから、惣次郎もひらりと身を転じて、脇差の柄に手を掛け抜こうとすると
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
が、大牛おほうしる、つまとらはれたしろである……よしそれ天狗てんぐでも、らすところでない。こゝ一刀いつたうろすは、かれすく一歩いつぽである、とさはやかに木削きくづらして一思ひとおもひにきざみてた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
アッといって倒れる処へ乗掛り、胸先をえぐりましたが、一刀いっぽん二刀にほんでは容易に死ねません、死物狂い一生懸命に三藏は起上り、新吉のたぶさをとって引き倒す、其の内與助は年こそ取って居りまするが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
野中のなか古廟こべうはひつて、一休ひとやすみしながら、苦笑にがわらひをして、さびしさうに獨言ひとりごとつたのは、むかし四川酆都縣しせんほうとけん御城代家老ごじやうだいがらう手紙てがみつて、遙々はる/″\燕州えんしう殿樣とのさま使つかひをする、一刀いつぽんさした威勢ゐせいいお飛脚ひきやくで。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)