一刀いつたう)” の例文
が、大牛おほうしる、つまとらはれたしろである……よしそれ天狗てんぐでも、らすところでない。こゝ一刀いつたうろすは、かれすく一歩いつぽである、とさはやかに木削きくづらして一思ひとおもひにきざみてた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しやく有餘いうよ猛狒ゴリラ苦鳴くめいをあげ、鮮血せんけついて地上ちじやうたをれた。わたくし少年せうねんとはゆめ夢見ゆめみ心地こゝち韋駄天いだてんごとそのかたはらはしつたとき水兵すいへい猛獸まうじうまたがつてとゞめの一刀いつたう海軍士官かいぐんしくわん悠然いうぜんとして此方こなたむかつた。