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齣
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こま
ふりがな文庫
“
齣
(
こま
)” の例文
久我鎮子
(
くがしずこ
)
が提示した六
齣
(
こま
)
の黙示図は、凄惨冷酷な内容を蔵しながらも、外観はきわめて古拙な線で、しごく
飄逸
(
ユーモラス
)
な形に
描
(
か
)
かれていた。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
五六人殘つた關係者は、大廣間の隅に引つ込んで、劇の一と
齣
(
こま
)
を眺めるやうに、この不思議な夫婦の演出を見て居ります。
銭形平次捕物控:315 毒矢
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
気がつくと誰かがそれを
鋸
(
のこぎり
)
で切倒していたのだが、今、青空を背景に斜に倒れてゆく静かな樹木の一瞬の姿は、フィルムの一
齣
(
こま
)
ではないかとおもわれた。
美しき死の岸に
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
これは、感性的・主観的にだけ流れてきていた日本の現代文学史の中で注目される一
齣
(
こま
)
である。
両輪:創造と評論活動の問題
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
彼はダヴィデとサウルの
邂逅
(
かいこう
)
を取り扱いたかった。そして人物二人の交響曲の一
齣
(
こま
)
に立案した。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
▼ もっと見る
あれは、一秒間に十六
齣
(
こま
)
とか二十齣とかの規定があって、画面がちょうどレンズの前に一杯に入ったときだけ、光源から光がフィルムをとおして、映写幕のうえにうつるのです。
鬼仏洞事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
寝ると、起きると、心持ち好くこの一
齣
(
こま
)
を繰り返した。
寄席
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
あの高慢な男がそれさへも、お能の仕草の一と
齣
(
こま
)
のやうで、平次は兎も角、八五郎はたまらずに、プーと吹き出すのです。
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あわれ幻燈の絵のひと
齣
(
こま
)
とも思し眺め給えや。
円朝花火
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
その翌る日の朝、錢形平次の家へ飛び込んで來た八五郎は、身振り手振りで、音次郎お京心中の一
齣
(
こま
)
を報告するのです。
銭形平次捕物控:218 心中崩れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
齣
漢検1級
部首:⿒
20画
“齣”を含む語句
一齣
一齣一齣
末齣
章齣
絵齣
首齣