鼻頭はなのさき)” の例文
浅井は鼻頭はなのさきで笑っていたが、病院へ来てから、どうかすると二人きりの浅井とお今とを、家にのこしておくような場合の出来るのが、お増には不安であった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
講義筆記をメカに暗誦してやつと卒業証書を握つたのを鬼の首でも取つたやうに喜んで、得意が鼻頭はなのさき揺下ぶらさがつてる。何ぞといふと赤門の学士会のと同類の力を頼りにして威張たがる。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
若い人たちのタワイもない遊びぶりを鼻頭はなのさき冷笑せせらわらっていた。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
真実ほんとうだ」お島は鼻頭はなのさきで笑った。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)