黒欠くろがけ)” の例文
小六は袂を探ってその書付を取り出して見せた。それに「このかき一重ひとえ黒鉄くろがねの」としたためた後に括弧かっこをして、(この餓鬼がきひたえ黒欠くろがけの)とつけ加えてあったので、宗助と御米はまた春らしい笑をらした。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)