“鬼影”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おにかげ50.0%
きえい50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは様子がおかしいと気がついて、やっと助け下ろしますと、「くずれる鬼影おにかげ!」と不思議な言葉を呟いたまま人事不省じんじふせいおちいってしまいました。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
月光は相変あいかわらず明るく硝子戸ガラスどを照らしていましたが、先刻さっき見えたあやしい鬼影おにかげは、まったく見当りません。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そして、抱えていた、血と濡れ髪とにまみれた冷たいものを、いよいよかたく抱え直したと思うと、ぱッと、まがきはぎむらなど、おどり越えて、鬼影きえいのごとく、どこかへ、走り去ってしまった。
蹌踉そうろうと、彼は、鬼影きえいを曳いて歩きだした。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)