“驩喜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よろこび50.0%
かんき50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朝からあたたかだ。鶏の声が殊に長閑のどかに聞こえる。昨日終日終夜の雨で、畑も土も真黒に潤うた。麦の緑が目立ってうなった。緑の麦は、見る眼の驩喜よろこびである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
えかえる初春の空に白光しろびかりする羽たゝきして雲雀が鳴いて居る。春の驩喜よろこびは聞く人の心にいて来る。雲雀は麦の伶人れいじんである。雲雀の歌から武蔵野の春は立つのだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
と見て、妻が更に五六つぶ拾った。「椎がった! 椎が実った!」驩喜かんきの声が家にちた。田舎住居は斯様な事がたいした喜の原になる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)