餘燼よじん)” の例文
新字:余燼
いきなり死骸を抱き起しましたが、石つころのやうに冷たくなつて、最早命の餘燼よじんも殘つてゐさうもありません。
明るい餘燼よじんを見つめながら、私は前に見たやうな氣のするライン河の岸のハイデルベルクの城の繪に似た景色を想つてゐると、そこへフェアファックス夫人が這入つて來た。
餘燼よじんも冷たくなつて、何事もなかつたやうに、ウラウラと朝陽が射し始めました。
私の勇氣は、くじけていつた。いつものしひたげられた氣持や懷疑心や孤獨な憂鬱いううつが、くづれゆく憤激の餘燼よじんに、めと落ちかゝつた。みんなは、私が惡いと云ふ。多分、さうかも知れない。
「古いのはいくらか餘燼よじんもさめるだらう、新しい出入り事は?」