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飯倉
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いいぐら
ふりがな文庫
“
飯倉
(
いいぐら
)” の例文
一息に上って来たので、伊織はつぶやきながら、芝の海や、渋谷、青山の山々、今井、
飯倉
(
いいぐら
)
、三田、あたりの里を、ぼんやり見廻していた。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ふたりは、それまでは
飯倉
(
いいぐら
)
の
烟草
(
たばこ
)
屋の二階に、一緒になって間もなくの、あんまり親しくするのも
羞
(
はずか
)
しいような他人行儀の失せ切れない心持でくらしていた。
果樹
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
あの火口と硫黄をつけた稽古矢を、
飯倉
(
いいぐら
)
か
巴町
(
ともえちょう
)
の弓師に見せて来るがいい、——誰が
誂
(
あつら
)
えた矢か解るだろう。
銭形平次捕物控:076 竹光の殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
やがて、そこの地域をぬける、淋しい
溜池下
(
ためいけした
)
である。それを右手に、唖は、
霊南坂
(
れいなんざか
)
を登って、やがてまた、
飯倉
(
いいぐら
)
の屋敷町の方へだらだらと降りた。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ガラッ八は
飯倉
(
いいぐら
)
へ用事で来たついでに、ここまで足を
伸
(
の
)
して、千輪咲や原始的な細工物や、百姓家の畑に育ったままの菊を眺めて、引返したところを
妖
(
あや
)
かしの網に引っ掛ったのでした。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
はるか西方に
豊島
(
としま
)
ヶ岡や
飯倉
(
いいぐら
)
の丘陵(後の芝公園附近の高台)が半島のような影を
曳
(
ひ
)
いて望まれ、その方角に、富士の噴煙が、あざらかに眺められた。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは今、登って来る時に見て来た、
飯倉
(
いいぐら
)
の大神宮さまだった。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(
飯倉
(
いいぐら
)
か——桜田か——いや白金の下屋敷が、最も、堅固)
無宿人国記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
飯
常用漢字
小4
部首:⾷
12画
倉
常用漢字
小4
部首:⼈
10画
“飯倉”で始まる語句
飯倉片町