風薬かざぐすり)” の例文
旧字:風藥
「おい、松。御苦労だが、品川へ引っ返して、その生薬屋で金造が何を買ったか調べて来てくれ。風薬かざぐすり葛根湯かっこんとうぐらいならいいが、きず薬でも買やあしねえか」
半七捕物帳:51 大森の鶏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
風薬かざぐすりの手当も出来ないと見て取って、何はいて、蝶吉は一先ひとまず大坂家に帰って、後の年期も少いので、上借うわがりをして貢いだけれども、半日もままならぬ抱妓かかえの身。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)