頬辺ほおぺた)” の例文
旧字:頬邊
さんたる金剛石ダイヤモンドがぎらりと痛く、小野さんの眼に飛び込んで来る。小野さんは竹箆しっぺいでぴしゃりと頬辺ほおぺたたたかれた。同時に頭の底で見られたと云う音がする。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼も時とするとその頬辺ほおぺたを打ちたくなった。けれどもまた考え直した、「小さいんだ、分らないんだ。」そしてつねられたり打たれたり苦しめられたりするのに、寛大に身を任していた。
ひどく頬辺ほおぺたを打たれて息がつまった。メルキオルは喚きたてていた。