頑冥不霊がんめいふれい)” の例文
進歩性の霊魂は、決して呉下ごか旧阿蒙きゅうあもうではない。かの頑冥不霊がんめいふれいな霊魂のみがいつまでも現世的迷妄の奴隷として残るのである。
ここにおいて三友は彼を頑冥不霊がんめいふれいとなして憤りを発し、こんどは陣容を改めて間接射撃をめて直接射撃に入ったのである。これすなわち第二回戦である。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「実に頑冥不霊がんめいふれいな婆だね。何なら、『勝手にしやがれ』と啖呵たんかを切るところだが、然うしてしまえばかたなしさ」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
最も世には頑冥不霊がんめいふれい死しても悟らずといって、悪い意思の強固な人も昔から有った様であるが、そういう人に限って強壮である。そう顔色憔悴でいなかろう。
詰まり、世間を見るから、人間が開けるのだろう。村にばかりいるものは総じて頑冥不霊がんめいふれいだった。
ある温泉の由来 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
自分達の頑冥不霊がんめいふれいがいつまでもたたるんだから今更ひとを怨みようもないのさ
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)