鞍尻くらじり)” の例文
赤兎馬せきとばは、口をあいて馳け向ってきた。韓福は怖れをなして、にわかに門のうちへ駒をひるがえそうとしたがその鞍尻くらじりへ、赤兎馬が噛みつくように重なった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わけをいつわって、通してもらい、そのうえ一頭の馬を借りて母を乗せて、自分もその鞍尻くらじりまたがった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「また、鞍尻くらじりがお痛くなって来ましたか」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)