面食めんく)” の例文
「さア/\、どうぞ、今日は皆んな面食めんくらつて、掃除をする人もないんですもの。こんなに散らばつてゐるでせう」
「小屋の中が暗かったからいいようなものの、不意に、コレ宅助と来やがったんで、すっかり面食めんくらってしまった」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あれでも燕作にしてみりゃ、せいいっぱいにやったつもりなんだが、なにしろ竹童のやつが必死ひっしってかかってきたので、すこし面食めんくらったというものさ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)