“青衣(せいい)” の例文
近くから澄んだ砧(きぬた)の音が洩(も)れてくる。窺(うかが)えば青衣(せいい)を纏(まと)った一人の女が調子も静に砧をたたく。凡ての村がさながら一つの庭で、川辺の堤に寄り沿って静に集る。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
すると、岡のふもとから身に青衣(せいい)をまとい、頭に逍遥頭巾(しょうようずきん)をいただいた人影が、杖をひいて登ってきた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
老女は亀の眼の赤くなっているのに驚いて、早々にこの城内を逃げ出すと、青衣(せいい)の童子が途中に待っていて、われは龍の子であるといって、老女を山の高い所へ連れて行った。
呉夫人の船を青衣(せいい)の衛府のもの洲につなぐわざあざやかにして
すると、物音を知ったのか、廊(ろう)の彼方から、青衣(せいい)の童子が飛んできて、ひらと彼の前にたちはだかった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、二人の青衣(せいい)の童子(どうじ)が左右から自分を呼んでいるのであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)