青烟けぶり)” の例文
縷々るるとして寂寞じゃくまくの境に立ち上る、細い細い青烟けぶりの消えゆくを見るも傷ましく、幾たびも幾たびも空想おもいを破る鐘のひびきに我れ知らぬ暗涙をたたえたことであった。
一条ひとすじ青烟けぶりの悠々と空に消えて行くのを見ることがある。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)