“隠沼”の読み方と例文
旧字:隱沼
読み方割合
こもりぬ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女の胸は、ふんわりと気息いきづいていて、その深々とした落着きは、波紋をうけつけぬ隠沼こもりぬのように思えた。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
万葉集などによく出て来る「隠沼こもりぬ」といふやうな感じである。私は、なぜだか、その時、弘前を、津軽を、理解したやうな気がした。この町の在る限り、弘前は決して凡庸のまちでは無いと思つた。
津軽 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
しろがねの、月代つきしろの霜さゆる隠沼こもりぬ
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)