せば)” の例文
舟人のさをを留めたるとき、われは何處に往くべきぞと問ひぬ。舟人は家と家との間を通ずる、橋の側なるせばこうぢを指ざし教へつ。
己の周囲をせばめているのも、これも塵ではないか。
耳を貫く響と共に、烟は狹き家に滿ちわたれり。われは彼男の烟の中にて、銃把を擧げて、水牛の額を撃つを見たり。獸はせばき戸口にはさまりて前にも後にもえ動かざりしなり。
用なきくぼみをばめ、いらぬすきまをば塞ぎ、上に草をけば、家すでに成れり。我牧者の家は丘の上にありて兩層あり。せばき戸口なるコリントスがたの柱は、當初墳墓を築きしときの面影なるべし。