院主いんず)” の例文
だが、下手人が勅使では、罰することもならず、三清宮の院主いんずは、いとも嘆かわしげに、うつろな洪大将の顔へ、こう言いわたした。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三清宮から大石橋だいしゃっきょうへかけて、院主いんずの大師以下、道士、稚児ちご、力士(寺侍)などの群列が、彩霞さいかのごとく、香を煙らし
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こう大将が、すごすごと下山する日も、院主いんずは、未来を予言して、くり返しくり返し、哀嘆してやまなかった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金剛山寺こんごうせんじでは正成の不意なおとずれに、院主いんず役僧らまで、何事かと驚いたらしく
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)