阿亀おかめ)” の例文
その静かな、時にはがらんとした感じの広間の一方、奥へ通ずる障子の上の欄間に、見事な阿亀おかめの面が、白々と浮出していた。
阿亀 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
阿亀おかめとか天ぷらとかいって注文すると、おそばでございますか、饂飩台でございますかと聞き返される場合が多い。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「浜子さんが、ムッと黙っているので、おばさんが、その代りにニコニコ、ニコニコして、阿亀おかめさんがわらっているように、いつも笑い顔をしてるでしょう。」
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)