閑々かんかん)” の例文
あたまの中ではいろんな思いがさわがしく駈けめぐっているが、外見そとみはいかにも閑々かんかんとしてお妾のごとく退屈そうだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
二人が長堤を閑々かんかんと歩いていた時、屋形船から首を出して、お雪ちゃんに認められたところの男が、あわただしく首を引込めてから、船の中で大あくびをし
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
おまけに裏は砂利場じゃりば、山の宿にまでつづいて、老若男女、お武家、町方、百姓の人出が、いろとりどりの大きな渦を巻いて、閑々かんかんとしてまた閑々と流れていた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
外見はあくまでも閑々かんかんたる風流烏鷺うろのたたかい……。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)