門涼かどすずみ)” の例文
蚊が居ないという裏町、俗にお園小路ととなえる、遊廓桜木町の居まわりに在り、夜更けて門涼かどすずみの団扇が招くと、黒板塀の陰から頬被ほおかぶりのぬっと出ようというすごい寸法の処柄
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
青草もぜにだけそよぐ門涼かどすずみ 一茶
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)