長築土ながついじ)” の例文
いまも月輪殿つきのわどの長築土ながついじまで来ると、路傍の物売りや尼や雑人ぞうにんたちの中にじって、旅笠にぎぬした若い女性と、そのそばに年ごろ八、九歳の可憐な少年が寄り添っているのが見えた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)