鐘巻かねまき)” の例文
「それではお包みするまでもない。ご推察通り如何にもして、かの鐘巻かねまき自斎を一度なりと打ち込まんものと、かくは流浪るろうの身の上でござる」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鐘巻かねまき流剣道指南。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「ここは鐘巻かねまき陣地じんちもどうよう、鉄砲紋てっぽうもんりまわしたこのなかへ、むだんで一歩たりとみこんで見よ、渡来とらい短銃たんじゅうをもって応対おうたい申すぞ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玄蕃を見放した丹後守は、一方に鐘巻かねまき自斎の神技を渇仰かつごうして何とか自藩の指南番に召し抱えたいと思った。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「てまえは、上州下仁田しもにたの、草薙くさなぎ家の家来でござる。草薙家の亡主天鬼様は、鐘巻かねまき自斎先生の甥御おいごでござった。——で、小次郎どのとは、御幼少から存じておるので」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや鐘巻かねまき先生」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)