銀髯ぎんぜん)” の例文
組み合わした剣のついてる小さな楕円形だえんけいの赤ラシャを胴につけ、その上、上衣の片袖かたそでには中に腕がなく、あごには銀髯ぎんぜんがはえ、一方の足は義足だった。
わかっているといいながら、小文治のワクワクしているむねのうちもさっしなく、居士はゆうぜんとむくの木のに腰をすえて、目を半眼はんがんにとじ、あご銀髯ぎんぜんをやわらかになでている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)