“野駈(のが)” の例文
「千駄木坂下町だね。恐しく淋しいところだ。野駈(のが)けに若い女でも見かけると、昼狐の化けたのと間違える」
「そうだ、あしたはまた、その御主人のお供で、朝から狩場巡(めぐ)り、お帰りにはまた、庄内川で水馬や水泳のお稽古だろうて。——お嚊(かか)おれも野駈(のが)けの支度だぞ。膝行袴(たっつけ)の紐(ひも)や草鞋(わらじ)を見ておけよ」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)