“野良狐”の読み方と例文
読み方割合
のらぎつね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その癖裏に着けた狐の皮はまだらにほうけて、むやみに脱落するところをもって見ると、何でもよほどたちの悪い野良狐のらぎつねに違ない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
野良狐のらぎつねのように餓えかつえてお料理場の油揚の切れっぱしをでもあさりに来たかのように聞えて、はなはだ体裁が悪いのですが、本来、大通寺の台所門というのは
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「ええ、構うものか、こんな稲荷……。さあ、焼くぞ、こんな燧石箱ひうちばこのような小っぽけなほこらは、またたく間に灰にしてしまうぞ。野良狐のらぎつねが隠れているなら早く出て来い」
半七捕物帳:17 三河万歳 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)