“遺嘱”の読み方と例文
読み方割合
いしょく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日露戦争中肥後の熊本で八十一で亡くなった私の伯母——母の姉の実伝で、十八年前の遺嘱いしょくを果したのであります。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
蒋琬はついに丞相にはならなかったが、孔明の遺嘱いしょくを裏切らなかった忠誠の士であったことに間違いない。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
司馬遷しばせん個人としては、父の遺嘱いしょくによる感激が学殖・観察眼・筆力の充実を伴ってようやく渾然こんぜんたるものを生み出すべく醗酵はっこうしかけてきていた。彼の仕事は実に気持よく進んだ。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)