運出はこびだ)” の例文
そこで運出はこびだした一枚は、胸を引いて吃驚するほどな大皿に、添えものがうずたかく、鳥の片股かたもも譬喩たとえはさもしいが、それ、支配人が指を三本の焼芋を一束ひとつかねにしたのに、ズキリと脚がついた処は
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その夜唖々子が運出はこびだした『通鑑綱目』五十幾巻は、わたしも共に手伝って、富士見町ふじみちょうの大通から左へと一番町へ曲る角から二、三軒目に、篠田という軒燈けんとうを出した質屋の店先へかつぎ込まれた。
梅雨晴 (新字新仮名) / 永井荷風(著)