連詞つらね)” の例文
「ただ今中幕が開いたばかり、団十郎の定光が連詞つらねを語っておりまする。早うおいでなさりませ」いい捨てクルリと方向むきを変えた。
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と例の連詞つらねを述べた時には、ワッと上がる歓呼の声で、来てはならない守殿の者まで自分の持ち場を打ち捨てて見に来るというありさまであったが
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
義太夫、清元、常磐津から、団十郎の連詞つらねの口真似、阿呆陀羅経からトッチリトン、安来節から出雲節、芸のない奴は逆立をする。お鉢叩きに椀廻し、いよいよ窮すると相撲を取る。
善悪両面鼠小僧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これはいかさま成田屋としては『しばらく』を出しても見たいだろう。文政元年十一月に親父白猿はくえんの十三回忌に碓氷うすい甚太郎定光で例の連詞つらねを述べたまま久しくお蔵になっていたのだからな。
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)