辺鄙ゐなか)” の例文
旧字:邊鄙
此の石榴市といふは、二一六泊瀬はつせの寺ちかき所なりき。二一七仏の御中には泊瀬なんあらたなる事を、唐土もろこしまでも聞えたるとて、都より辺鄙ゐなかよりまうづる人の、春はことに多かりけり。
二日の夜、よきほどのゑひごこちにて、年来としごろ大内住うちずみに、辺鄙ゐなかの人は三〇八はたうるさくまさん。三〇九かの御わたりにては、何の三一〇中将宰相さいしやうの君などいふに三一一添ひぶし給ふらん。