軽佻浮薄けいちょうふはく)” の例文
私が今日ここにお話しいたしましたデンマークとダルガスとにかんする事柄は大いに軽佻浮薄けいちょうふはくの経世家をいましむべきであります。
それが今日のやうな話下手になつたのは、江戸つ児の軽佻浮薄けいちょうふはくな癖がしみ/″\いやになつて、中年頃から自分で自分をたしなめるやうに仕向けたせゐである。
青春物語:02 青春物語 (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
……都の奴等やつらと来たら、全く軽佻浮薄けいちょうふはくだ。あのような惰弱だじゃくな逸楽に時を忘れて、外ならぬうぬが所業で、このやまとの国の尊厳をきずつそこねていることに気がつかぬのじゃ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
どうも貧弱で、いやに小さくまとまっていて、その上またはなはだ軽佻浮薄けいちょうふはくな趣がある。
樗牛の事 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いまのやつらはへそを軽蔑けいべつするからみな軽佻浮薄けいちょうふはくなのだ、へそは力の中心点だ、人間はすべての力をへそに集注すれば、どっしりとおちついて威武もくっするあたわず富貴もいんするあたわず、沈毅ちんき
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)