赭禿あかはげ)” の例文
焼けて六年になる乙の都会においては、赭禿あかはげの土蔵ばかりがわずかに堅実の観を保っている。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
狭き谷の麦圃に沿ひ、北行ほくかうやゝ久しく、西日まばしく馬影ばえいなゝめに落つる頃、路の左にそびえ起る一千尺ばかりの山を見る。中腹石屏せきびやうを立てたる如き山骨さんこつあらはれ、赭禿あかはげの山頂に小き建物あり。