“質草”の読み方と例文
読み方割合
しちぐさ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
重吉は始めから質草しちぐさの乏しくなった時、お千代が何を言出すか、それによって最後の決心をしなければならないと思っていたのである。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
父親は乏しい質草しちぐさを次から次へと飲みあげ、濁声だみごえで歌をうたひ、まれには「女」といぎたなく船底にもぐつて眠つた。
水に沈むロメオとユリヤ (新字旧仮名) / 神西清(著)
「へエ、そんな間拔けなものを盜つて、どうするつもりでせう。質草しちぐさか何んかの足しになるでせうか」