賠償ばいしょう)” の例文
ぼくは損害を賠償ばいしょうしてもらう権利があります。そのためにご子息壮二君を人質ひとじちとしてつれてかえりました。
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
第一候補者を横取りした責任上、閣下は僕に勝るとも劣らないような秀才を賠償ばいしょうとして橋本家へ差向けるかも知れないと言っておどかしてやりました。安達君、流石に顔色を変えましたよ
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
雨の降らない代りに生涯しょうがい照りっこない天気と同じ苦痛である。ただ土の下へ心が沈むだけで、人情から云っても道義心から云っても、ほとんど此圧迫の賠償ばいしょうとして何物も与えられていない。
デンマークは和を乞いました、しかして敗北の賠償ばいしょうとしてドイツ、オーストリアの二国に南部最良の二州シュレスウィヒとホルスタインを割譲しました。戦争はここに終りを告げました。
「当然その人には、賠償ばいしょうする義務がありますわね」
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こう云う家に住んで、こういう景色けしきを眼の下に見れば、内地を離れる賠償ばいしょうには充分なりますねと云ったら、白仁君も笑いながら、日本じゃとても這入はいれませんと云われたくらいである。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「うむ。しかし僕は将来君に賠償ばいしょうする」
勝ち運負け運 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「おれに対する賠償ばいしょうの心持だな」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
賠償ばいしょうが取れませんか?」
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)