“豊吉”の読み方と例文
読み方割合
とよきち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幸に鮓久すしきゅう庖丁ほうちょうは評判がかったので、十ばかり年のわかい妻を迎えて、天保六年にせがれ豊吉とよきちをもうけた。享和三年うまれの久次郎は当時三十三歳であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
枕もとには前芸のお花と小女のお君のほかに地弾きのお辰と楽屋番の豊吉とよきちとが残っていた。楽屋にはほかにもう一人お若という前芸の女がいるが、これも暑気あたりで二、三日前から休んでいた。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)