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諦念
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ていねん
ふりがな文庫
“
諦念
(
ていねん
)” の例文
疑問に云っているがつまりは自らに肯定する云い方である。古代民謡は、ただ悲観的に反省し
諦念
(
ていねん
)
してしまわないのが普通だからである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
隻脚
(
せっきゃく
)
——だがその不自由さも今はK氏の詩情や憂愁を自らいたわる生活形態と一致させたやや自己満足の
諦念
(
ていねん
)
にまで落ちつけたかに見うけられる。
鶴は病みき
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
サラリイマンは、また現われて、
諦念
(
ていねん
)
と怠惰のよさを説く。姉は、母の心配を思え、と愚劣きわまる手紙を寄こす。そろそろと私の狂乱がはじまる。
もの思う葦:――当りまえのことを当りまえに語る。
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
確かにそれだけ楽天的もしくは
諦念
(
ていねん
)
的であったゆえではないであろうか。
日本文化と科学的思想
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
慈悲よりは
憤怒
(
ふんぬ
)
を、
諦念
(
ていねん
)
よりは荒々しい
捨身
(
しゃしん
)
を
唆
(
そそのか
)
すごとく
佇立
(
ちょりつ
)
している。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
▼ もっと見る
時に軽率な情念のそれをめぐって動くことをとめる
術
(
すべ
)
はないけれども、より深い、恐らく心意の奥底で、大いなる諦めを結んでいた。
不動盤石
(
ふどうばんじゃく
)
の
澱
(
よど
)
みの姿に根を張った石に似た雲のような
諦念
(
ていねん
)
がある。
二十七歳
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
これを当年のショペンハウエルに
較
(
くら
)
べるなら、
所詮
(
しょせん
)
僕は不器量に相違ないゆえに、
諦念
(
ていねん
)
して二人は一しょに歩いていた。
妻
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
「何しか来けむ」というような強い激越の調がなくなって、「現身の人なる吾や」といって、
諦念
(
ていねん
)
の如き心境に入ったもののいいぶりであるが、併し二つとも優れている。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
“諦念”の意味
《名詞》
諦念(ていねん)
道理を悟る気持ち。
あきらめの気持ち。
(出典:Wiktionary)
諦
常用漢字
中学
部首:⾔
16画
念
常用漢字
小4
部首:⼼
8画
“諦念”で始まる語句
諦念主義