詫状わびじょう)” の例文
が、これは未然にさとくも信長の知るところとなって、当時、安藤伊賀の一味は、詫状わびじょうを入れて、一応、すんだ問題になっている。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
折角せっかく訪ねても逢ってはくれず、居留守を使って置いて、あとから手紙で、「私は人嫌いだから、用件は手紙で申送もうしおくってくれ」という詫状わびじょうが来たりするので、大抵の記者はへこたれてしまい
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「黙ンなせえ」と、不伝は威圧をかせて——「おれの身寄りを、おれの眼が見違えるか。世間には、他人の空似ということもある。ヘタな真似をすると、奉行以下、詫状わびじょうぐらいではすまさんぞ」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「庄次郎、詫状わびじょうを書け」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)