)” の例文
なお心耳しんじのある名将となると、いかに上手じょうずが吹いても、敵の看破みやぶり、虚実を察し、鋭鈍えいどんはかり、決して、その耳をあざむくことはできないという。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「仲間の者の義理堅さ、青天井の下に援け合う暮しの晴々しさは、権謀ときっに浮身をやつす、大名高家とは雲泥の違いで御座るぞ。ここには不義もなく不信もなく奸臣も無く、暴君も無い——」