角田かくだ)” の例文
角田かくだ村というところであった。しかし、その村を見てきたという人物は誰もいなかった。土地の新聞がそうである。
右に国上山くにかみやま、左に角田かくだ山を提攜ていけいして一国の諸山しよざんこれたいして拱揖きよういふするがごとく、いづれの山よりも見えてじつに越後のちんともなるべき山は是よりほかにはあらじとおもはる。
話が長過ぎたがやはり附添つけそえておく必要がある。青麻権現の奇跡と同じころに、同じ仙台領の角田かくだから白石しろいしの辺にかけて、村々の旧家に寄寓きぐうしてあるいた白石しろいし翁という異人があった。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
越後平野の中央、日本海の海岸に弥彦角田かくだという一連の二ツの山が孤立している。この聖山の裏側、日本海に面した孤島のようなところが毒消しの本拠だ。
右に国上山くにかみやま、左に角田かくだ山を提攜ていけいして一国の諸山しよざんこれたいして拱揖きよういふするがごとく、いづれの山よりも見えてじつに越後のちんともなるべき山は是よりほかにはあらじとおもはる。